Earth Wind & Fire(アース・ウィンド&ファイア) Part1

1970年、ラムゼイ・ルイス・トリオのメンバーであったモーリス・ホワイトを中心に結成、ワーナーブラザーズよりデビューする。モーリス自身が興味を持っていた古代エジプト文化への回帰と”宇宙からの力”をテーマに独特の雄大で伸びやかなサウンドが特徴的である。




「Earth Wind and Fire」 ’70年

EW&Fの初アルバム。最高ランク172位と振わなかった。モーリスの求めたJazzとFunkの融合がうまく行かなかったようだ。

「The Need of Love(愛の伝道師)」 ’71年

二作目となるアルバムである。こちらも96位と振わなかった。この後、大幅なメンバーチェンジを行い、CBSへ移籍している。

「Last Days and Time」(地球最後の日」 ’72年

CBSへ移籍すると同時に発売された3作目。これも最高ランク87位と振わなかった。3作目までEW&Fは相当伸び悩んでいたようだ。ここまでのアルバムの収録曲はベスト盤にも登場してこない。

「Head to the Sky」 ’73年

4作目にしてついに花が開いた。最高ランク27位をマーク、初のゴールド・ディスクを獲得した。EW&Fの本領発揮と言ったところか。前作までモーリスが意識していたJazzというよりRock、Soulを意識したと思われる。日本のWikiではブラックロック革命となっているが、そもそも60年代後半に登場したSlyなどを代表とするファンクはロック色が強く、モーリスもこの辺りの流れを強く感じ取っていたのではないだろうか。タイトル曲の“Keep Your Head to the Sky” (Remastered)自体は全米チャートでも52位とそれほどヒットした感じではないが、アルバムはR&Bチャートでは2位と凄まじい成長を見せており、EW&F初のミリオン・セラーとなった。こうゆう言い方はどうかとは思うが、白人自体も黒人のソウルやファンクに目を向け始めていた時代であり、EW&Fが注目され始めたのもそうした背景があったのではないかと思われる。ともあれ、その後のEW&Fの快進撃の原動となったアルバムだ。

「Open Our Eyes(太陽の化身)」 ’74年

このアルバムでEW&Fの地位が確定したと言ってよいのではないだろうか。前作に続きゴールド・ディスクを獲得し、大ヒットアルバムとなった。R&Bチャートではついに1位の座を獲得した。全米だけでなく、世界的にも注目され始めるようになる。モーリスが’68年にラムゼイ・ルイス・トリオを立ち上げ音楽活動をスタートしてから実に6年目となる。それだけにモーリスの執念を感じるアルバムだが、同時に、彼の時代への適合と変化に飛んだセンスがにじみ出ている。このアルバムではロック色、ソウル色は元よりラテンなど様々な音楽を融合させ、さらに雄大な作曲に精力的に取り組んできたことが如実に現れている。

同アルバムには後にいくつか発売されているベスト・アルバムに収録されている曲などが入っており、購入する価値は満点だ。(前作まではベスト・アルバムに登場することはなかった。)タイトル曲である”Open Our Eyes”はシングルカットされていないがR&Bチャート4位を獲得した“Mighty Mighty”“Kalimba Story”“Devotion”などは後のベスト盤でも必ずと言ってよいほど収録されている曲だ。とくに“Mighty Mighty”の独特でエスニカルなリズムとモーリス・ホワイト&フィリップ・ベイリーのセッションがたまらなくよい。

「That’s the Way of the World(暗黒への挑戦)」 ’75年

ソウル、R&B界ですでにトップの地位を獲得したEW&Fだが、このアルバムで更にその地位を不動のものとした。ある意味、EW&F最後のファンクだったと言っていいかもしれない。(言い過ぎだと思うが)この時期になると、フィリップ・ベイリーのファルセットもかなり板についている。圧巻は”“Reasons”だろうか。Sweet Soulに欠かせない名曲となった。ただ、ファンキーな部分を隠していない。シングルカットされた“Shining Star”は、全米チャート、R&Bチャート、ともに1位を獲得してる。日本のディスコでは、それほど人気のあった曲ではなかったようだが、EW&Fらしいファンキーな空気が何とも言えない。むしろ、ファンク・バンドとしてのEW&Fの集大成だったのかもしれない。

さて、前編はここまで。みなさんよくご存知の曲は後編で。